秘密

ブルーベリー基礎知識編その1

ブルーベリーが機能性果実とよばれるのは?
ブルーベリーに含まれるアントシアニン色素の生理作用への効果は欧米を中心に数多く報告されているようです。

①網膜のロドプシン再合成の活性化
 人の眼球の内膜最内層にある網膜にはロドプシンという視覚に関する物質があり、このロドプシンの分解と再合成がスムーズに行われることが視力の一つの目安となりますが、アントシアニン色素はこのロドプシンの再合成を活性化させる働きがあり、これによって夜間での視力も向上や初期の近視を抑制・軽減できる効果が確認されています。

②毛細血管保護効果
 毛細血管の浸透圧を減少し眼の充血を改善します。人間への投与試験では肩や腰のコリもほぐれるとの結果が出ていますが眼の症状改善によって生み出された二次効果ではないかと言われています。

 一方、このアントシアニン色素は目に効くということだけではなく、強い抗酸化作用があることで近年注目されています。ガンや脳卒中などの生活習慣病にはかなりの割合で活性酸素が関与していると言われていますが、この活性酸素を抑制する動きを持っているという研究結果があります。この色素の抗酸化性は、ビタミンEやタンニンなどと比較しても匹敵するか上回る強い抗酸化性があるようです。

このことより、
③白内障の水晶体混濁の原因であるタンパクの分泌を防ぎ、活性酸素も消去します。
④抗潰瘍活性
胃液の分泌を増進して潰瘍になりにくくします。またガン細胞の増殖に関与する酵素を阻害します。
⑤結合組織の強化:コラーゲンに直接作用してコラーゲン基質を強化します。またコラーゲン分解酵素を阻害します。
⑥毛細血管の保護作用、血液中の血小板における不必要な凝固の抑制をします
⑦循環器系機能の改善
のようなことが期待できそうです。

 またこの他にはブルーベリーにはアントシアニン以外にもポリフェノールを多く含有しており抗酸化作用が期待できること、抗発ガン物質であるレスベラトロールを含んでいることや、多くのミネラルやビタミンを含むことから、脳梗塞障害の軽減効果や、老化やアルツハイマー病の予防に効果的であるという調査も報告されています。
 また、食物繊維含有量の多さも目を見張るモノがあります。国産の栽培種で比較をしますと、総食物繊維含有量は100g当たり4.1gで、果実中では最高の含有量です。食物繊維は整腸作用や大腸ガンの予防に有効であるといわれています。

 このように、数多くの生理機能が長年の研究により確認されて、果実の持つ優れた健康機能性を考えると、ブルーベリーが「驚異の果実」と言われたり「21世紀の健康果実」と言われるのも納得でしょうか。

じゃ、どのくらい食べればいいの?
 ブルーベリーの原生種と言われるビルベリーのアントシアニン色素について臨床試験をした結果、1976年にイタリアで初めて医薬品として「Tegens」という薬品が承認されました。現在でも、多くの眼疾患の治療薬として用いられていますが、この薬の特徴はその即効性で、投与後約4時間で効果が現れ、24時間で効果が消失するといわれています。
 さて、アントシアニン色素が働くために必要なブルーベリー摂取量は、国産のブルーベリーの生の果実では1日40g以上(20粒〜30粒ぐらい)が必要量と考えられています。アントシアニン色素の機能性は、加工してもその効果に変化が少ないことが特徴として挙げられます。乾燥ブルーベリーでは1日10g以上が目安。またジャムやジュースなどでは、使用される果実含有量にアントシアニン量が比例しますが、ジャム100g当たりアントシアニン色素が100mg含まれているとすれば、30〜50gの摂取程度を目安に考えればいいでしょうか。現在、健康食品などにブルーベリーエキスが使用されているものがあります。25%アントシアニジン含有エキスなら、1日120mg以上摂取すれば、必要量が摂れるものと考えられますね。

 しかし、ブルーベリーはフルーツですから生で食べることが基本ですし一番おいしい!!(丸ごと食べることの方が効果があるといわれているモノもあります。)ブルーベリーは丸ごと食すことが出来るので廃棄率が0%で環境にも適した果物です。果実の皮をむくのが面倒だという人もそのまま食べられるので手軽に食べられますね。
しかし、ジャム、ソース、ジュース、ワイン、お菓子の原料などで機能性食品として一定量以上の有効な成分を含む製品が普及し、皆さんに受け入れられることが、ブルーベリーがさらに優れた食品となる要素であると考えられます。

=====
 ここで少し注意しておくことがあります。ここ日本では、アントシアニンを含む医薬品としては、ブルーベリーやその近縁種であるビルベリーを原料としてヨーロッパ製のものが販売されているが、日本国内で医薬品として認可されたものはありません。アントシアニンの視力改善効果は一般に広く宣伝されているが、国立健康・栄養研究所の論文調査によるとブルーベリーやビルベリー、それらに含まれるアントシアニンの視力改善効果は認められていないとされています。

何事も適当に...
過ぎたるは及ばざるがごとし。。。
と考えるのが妥当ではないでしょうか。ご参考までに、、、、
国立健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報 – ブルーベリー
国立健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報 – ビルベリー
国立健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報 – アントシアニン

参考書籍
「育てて楽しむブルーベリー12か月、玉田考人&福田俊 著、創森社(2007)
「ブルーベリーの作業便利帳」、石川駿二&小池洋男 著、農山漁村文化協会(2006)